パワハラはなぜ起こるのか、日本の職場で多い理由とは?

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パワハラの語源は実は日本が発祥の地

最近、ヤフーニュースをチェックしていると、トップニュースにパワハラ関連の記事が載るようになりました。

これは、昔では考えられないことで、そもそも、パワハラと言う言葉自体が昔はなかったのです。

パワハラは、パワーハラスメントの略語であることから、英語が元の用語のように思えますが、実は日本が発祥の地なのです

ウィキペディアの引用になりますが、『パワーハラスメントとは、2001年に東京のコンサルティング会社クオレ・シー・キューブの代表取締役岡田康子とそのスタッフが創った和製英語である。(中略)、2003年に「パワーハラスメントとは、職権などのパワーを背景にして、本来業務の適正な範囲を超えて、継続的に人格や尊厳を侵害する言動を行い、就労者の働く環境を悪化させる、あるいは雇用不安を与える」と初めて定義づけた。』とあります。

海外でも、パワハラまがいのことは起きているとは思いますが、なぜ、日本がパワハラ発祥の地なのでしょうか。

欧米では、働いていも「明日から来なくていい」と言われるようなシチュエーションは多々あります。

すぐに首を切られる環境が海外の会社です。

一方、日本においては、労働者は労働基準法を始めとして、正社員であれば、本当に手厚く守られていて、会社側はリストラするにも一苦労です。

ですので、法律に手厚く守られている労働者が、なぜパワハラに遭い、最悪、自殺するような場面も出てきてしまうのでしょうか。

日本と海外の労働事情の違い

欧米の企業の場合は、労働者は簡単に首を切られるのですが、一方で、転職市場が日本よりも発達しています。

勤続年数1年以下(労働力人口に占める比率、%)が日本の場合は8%程度、アメリカの場合は30%程度が占めています(雇用の常識「本当に見えるウソ」(海老原嗣生 ちくま文庫 2012から)。

日本の場合、欧米と違い、新規一括採用があり新卒者もいますから、実質数%です。

欧米において転職市場が発達しているということは、上司からパワハラを受ければ、いざとなれば、会社を変えてしまえば良いとの発想になりやすいです。

仕事は人間関係が大きな要素を占めますから、嫌な人間がいれば、辞めれば良いという選択肢は海外の職場にはあるといってよいでしょう。

辞めた側が悪ければ、その会社は存続し続けるでしょうし、パワハラ上司が原因で労働者が辞め続けるような場合であれば、遅かれ早かれその会社はダメになっていくのです。

日本の職場でパワハラが起きやすい理由とは

日本も昔とは違い、終身雇用が崩壊したと言われ、転職市場も以前と比べれば発展してきていると思われます。

ただ、日本においては、法律によって労働者が強固に守られ、企業側も単に業績が悪化したからといって簡単に労働者を首にできるような状況にはありません。

仮に首を切ろうとしても、法律を盾に労働紛争が起きやすいのです。

一方、パワハラは大企業や役所で起きやすいのですが、これは、パワハラ上司がいることで会社が傾くようなことはあまりありません。

パワハラ上司というのは、基本的にプレーヤーとしては有能な人が多く(だからこそ、「上司」というポジションに昇進しているわけですが)、成果もそこそこ上げています。

その陰には、苦労に苦労を重ねる多くの部下の存在があるわけですが、日本の労働法の欠陥によってパワハラが起きやすくなるのです。

すなわち、労働者は、「対会社」においては、強固な法律があるものの、「対上司」と言う観点では、法律がまったくといってないからです。

パワハラ自体、最近出てきた概念ですし、パワハラ自体を取り締まる法律は今のところ日本には存在しないのです。

上司からすれば、部下に対して何をしても良いという発想がありますし、部下からすれば、真面目な人ほど、理不尽な要求にも堪えようとし続けるのです。

その結果、パワハラ上司による陰湿ないじめは無くならないというわけです。

日本はいわゆる「ムラ社会」ですから、上から睨まれたらそのムラ(職場)で生きていくのには相当の労力が発生してしまうのです。

パワハラがあってもなかなか辞めづらい日本の職場

では、パワハラがあったら、とっとと辞めればいいじゃないか、海外より転職市場が未熟とはいえ、あることはあるのだから利用すれば良い、という意見もあるかもしれません。

ところが、日本の労働市場においては、簡単に辞めることができない事情があるのです。

それは、転職回数に逆比例して激減してしまう年収の問題があるからです。

インターネットの広告や電車の中吊り広告では、いかにも簡単に年収アップができるような宣伝が多く見受けられるのですが、調査によると、転職回数が1回、2回、3回と多くなるにつれて、年収も激減するという実態があります(雇用の常識「本当に見えるウソ」(海老原嗣生 ちくま文庫 2012から)。

20代の若い頃ならまだしも、40代になって家族もできてからは、なかなか転職を口にしにくいのが現状です。

40歳の場合は、
転職回数0回 平均年収731万。
転職回数1回 平均年収697万。
転職回数2回 平均年収618万。
転職回数3回 平均年収580万。

という調査結果です。

どの年齢層でも同じような傾向があります。

これが、欧米の場合は若干事情が異なってまして、日本と違い、ポスト、すなわち、職務で採用するので、経験がある分野で、同じような業務内容であれば、給料はそんなに変わりません。

日本企業の場合は1度辞めてしまうと、それこそ、生活設計に多大な影響を与えますから、パワハラがあったからといって、すぐに辞めようと思わないのです。

少し自分が我慢すれば、そんな発想になりやすいです(現に自分がそうでした)。

パワハラで自殺者が出続ける日本の職場

部下をつぶしても何とも思わず、潰れた方が悪い、弱すぎるのだという発想が日本の職場にはありますが、最近は厚生労働省のホームページにおいても、パワハラをなんとかしようという動きが見られます(明るい職場応援団という特設サイトがあります)。

しかしながら、現実問題として、パワハラによる自殺者のニュースもちらほらと見られ続けます。

特に、警察においては、拳銃自殺するという痛ましい事件が見られます。

パワハラが原因であるならば、それはもう犯罪のようなものです。

今、小学校、中学校で子どもがいじめを苦に自殺すれば、かなり大きな問題としてマスコミにも取り上げられますが、職場のパワハラにおいては、あまりメディアが積極的に取り上げるようなことはありません。

子どもというのは、大人社会の鏡とも言われます。

職場におけるいじめ(パワハラ)について、真剣に取り組まなければ、パワハラが日本社会の活力を奪い続け、いずれ、社会全体が沈滞化してしまうことでしょう。

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